理由が後からついてくるワケ(まことしやかな理由の出現)
不思議ですが、相場が動き出した後に、動いた理由が後からついてくるということは、相場にはよくあることです。
実際に起きることですので、そういうこともあると受け入れることが大切だと思います。
私なりになぜなのか考えてみました。
特に、理由が後からついてくるケースは、相場がそれなりの理由があってある一定期間一方向に既に動いてきた時や、相場の膠着状態が長く続いてきた時に起こりやすいと言えます。
一定期間一方向に既に動いてきた場合は、すでにポジションは順張り方向にかなり積み上がっていることが一般的で、ある意味自律的な反転によってポジションを調整しようとする力が働くのではないかと見ています。
そして、相場が動いてしまった後に、まことしやかな理由がついてくるものと思われます。
また、相場の膠着状態が長く続いた場合は、トレーディングは逆張りとなり、ポジションは上がればショートになり、下がればロングになります。
しかも、値幅が狭いため、ポジションを大きくして利益を出そうとしますので、膠着した相場の中で、両サイドのポジションが膨らんでいきます。
しかし、実はこうした膠着して値幅が収斂している相場は、レンジ相場からトレンド相場への変わり目である場合が多く、トレンド相場に移行すると、それまでに逆張りしてできたショートかロングのいずれかのポジションが、大きくアゲンスト(不利)となり、ストップロスをせざるをえなくなります。
こうしてストップロスが出た後に、またしてもまことしやかな理由がついてくるのではないかと思われます。
つまり、ポジションが大きくなり、そしてアゲンストになると、マーケット参加者は損失をできるだけ少なく抑えようと短期間に集中してポジションの手仕舞を行うことで、理由より早く相場が動くことになるのではないかと思われます。