自分で最高値を買うつもり買う(死地に活路を得るためにも)
ジュニアディーラーだった頃、上げのトレンド相場では、自分で最高値を買うつもりで買えと先輩から言われたものです。
確かに、レンジ相場での戻り売り、押し目買いに比べると、ど天井を買うのは勇気のいることではありますが、強い上昇相場では、そうでもしない限り、相場に乗れません。
こんなことがありました。
ニューヨークで、ドル/マルク担当だった時のある日、あるオーストリアの銀行にディーリングマシンで呼ばれ、プライスを出した途端、同時に他の銀行も叩いたらしく、瞬間的に100ポイント、プライスが吹っ飛んだことがありました。
つまり、叩かれてショートになった瞬間、プライスが100ポイント飛んでアゲンスト(評価損)になったということです。
マーケットには同時に叩かれてショートになった銀行ばかりですので、買いが非常に強く、即時に、「これは倍返ししかない」と心に決め、まさに高値を買い上げました。
この直後、相場はさらに200ポイント飛んで、私は死地に活路を得ることができました。
本当に、数秒の差で、明暗が分かれたと思います。
ラッキーでした。しかし、あの時、即断しなかったらと思うと、今でも背筋に冷たいものが走ります。
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