大きな誤解
たとえば、パウエルFRB議長の講演といったイベントや重要経済指標の発表に向けて、ポジションを張ることこそがトレーディングだと思っているトレーダーは意外と多いということです。
しかし、プロはこれをやりません。
なぜなら、こういうタイミングは、50対50の丁半博打のようでリスクが高すぎるからです。
では、どういう時に張るのか、それは普通の相場の時です。
普通の相場には、第一に流動性があり、またマーケットのポジションの偏りや資金のフロー(流れ)によって、経験を積めば、かなりの確率で方向性をつかむことができます。
そうなれば、自ずと成績も上がります。
また、たとえイベントや経済指標の発表に賭けるにしても、結果が出て方向がはっきりしてからで決して遅くありません。
よく深夜のFOMCの結果発表があった後の相場であることですが、相場が上にも下にも大きく動いて、ショートを持っていても、ロングを持っていても、やられてしまうということが起こります。
ですから、じっくり相場の方向性を見極めてから動くことが大事です。
まあ、そういう私も、まだ新米ディーラーの時は、イベントや経済指標の発表に一喜一憂したものです。
そうしたタイミングに参加しないと、相場に参加していないような気もしました。
ただ、それをやり続けて思ったことは、丁半博打は効率が悪いということでした。
収益を積み上げていくには、一喜一憂は必要ありません。
不確実な相場の中で、より確実性を追求するのがトレーディングだと思います。