投機筋中心の相場(レンジ相場)
相場には、一方向に動くトレンド相場と上げたり下げたりを繰り返すレンジ相場があることは、既にご存知かと思います。
トレンド相場になるのは、多くの場合、公的機関や投資家による一方向への資金移動によって生じます。
また、レンジ相場になるのは、多くの場合、投機筋の売り買いによって生じます。
今回は、投機筋中心の相場を取り上げてみたいと思います。
投機筋がマーケットの中心である時の特徴は、ひとつには、ロスカット狙いの相場になりがちです。
マーケットには、ブル(強気)とベア(弱気)の両方がいて、お互いに相手のロスカットをつけることで利益を得ようとします。
そのため、力づくで相場を動かし、相手のロスカットをつけようとしますので、かなり荒っぽい相場となります。
そして、もうひとつの特徴としては、投機筋の宿命として、売れば利食いにしろ損切りにしろ買い戻さなければならない、また、買えば利食いにしろ損切りにしろ売り戻さなければなりません。
この投機筋の宿命から、一方向の相場は長続きせず、往ったり来たりの相場になりやすいと言えます。
こうして、ブルとベアが潰し合いを続けると、両者ともに体力を消耗し、相場自体が動かなくなっていきます。
そのため、レンジ相場の後半になると、値幅が収束しますが、これが実は、次のトレンド相場への移行のタイミングになってきますので、相場が動かないと油断するとチャンスを逃すことになります。
ただし、反面、レンジ相場は、それなりの期間にわたって続きますので、トレンド相場への移行を期待してフライング的にポジションを作るのではなく、トレンド相場が動き出してからでも決して相場に乗り遅れることはないと、相場の動きを追いつつも鷹揚に構えることも必要です。
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