ミズラン(Mizlin)Part313:吉野寿司高松店[寿司]
ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店とお宿紹介のコラムです。
吉野寿司高松店
住所:静岡県静岡市駿河区敷地1丁目16-18
電話:054-237-6833
意地が悪いようですが、美味しいところや良いお宿をお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。
墓参りを口実に行く、故郷静岡にあるお寿司屋さんです。
マスターの西さん(愛称)とは、私が中学生頃からの知り合いですので、55年ぐらいのつきあいになります。
あの昭和の頃、父は長く勤めた製紙会社を辞め、中高生向けの学習塾を始めました。
家も、それまでの社宅があった清水市から静岡市の新開地に引っ越し、まさに家族ともども心機一転でした。
最初は、学習塾だけでは生活できず、よくあるクリーニングチェーンの窓口と静岡らしくプラモデル屋もやり、良く店番しながら勉強していたものでした。
しかし、高度成長期の時流に乗り、学習塾の需要は増え、2か所で教室を開くほどになりました。
そんな景気の良い時分に通いはじめたのが、当時大変な賑わいだった吉野寿司本店で、その本店の花板が西さんでした。
静岡人らしい、ひとなつっこくて満面の笑顔に腕のいい西さんと、家族ぐるみのお付き合いとなりました。
その後、本店からのれん分けして、高松店の主となり、そして既に私の両親は他界しいますが、お付き合いは今に至るまで続いています。
本店時代から商標登録された、「ポンね」(山芋の千切りにうずらの卵)、「印籠(いんろう)」(小イカにすし飯をつめてツメ(甘辛のタレ)を塗ったもの)、「蟹サラ」(蟹とサラダを和えたもの)といったお寿司は、いつも必ず頂きます。
今、70台前半の西さんに、今後はと尋ねれば、「やれるだけやるよ」と即答があり、職人として同じ想いの私を元気づけてくれます。
本当に、これからも元気でいてほしいと心から思うばかりです。