大空からの眺め(美しい大地)
もともと海外志向だった上に、仕事柄、飛行機には良く乗りました。
飛行機の窓から地上の景色を見るのが好きで、記憶に残った景色をいくつかご紹介しましょう。
まず、米東海岸ニューヨークから、西海岸のサンフランシスコまで飛んだ時、東部の森林地帯を過ぎ、中西部の穀倉地帯に入ります。
飛べども飛べども、穀倉地帯は続き、なるほど世界の穀倉地帯と言われるだけのことはあるなあと感心しきりで、3時間ぐらい飛んで、ロッキー山脈へ。
山脈を越えて、カリフォルニアに入ると、砂漠地帯の中に、散水しやすいように真ん丸の大きな畑が、いくつも見えました。
やがて、サンフランシスコ空港への着陸態勢となり降下し、空港が見えてきて、ふと横を見ると、もう一機やはり、同じように着陸態勢に入っていました。
米国では、複数の飛行機の同時離着陸が許されているのです。
逆にいえば、空港がそれだけでかいということです。
ダラスのダレス空港は、宇宙船からでも、肉眼で確認できるほどだそうです。
次は、オーストラリアのシドニーからシンガポールまで飛んだ時ですが、オーストラリアを横断しました。
米国本土とほぼ同じ面積のオーストラリアですから、やはり広大です。
ただ、オーストラリアの内陸は、灰色の土漠が、えんえんと続き、オーストラリアは、沿岸部にしか住めないことが良くわかりました。
中国の北京から、パキスタンのイスラマバードへ飛んだ時は、あの西遊記の世界のゴビ砂漠や天山(テンシャン)山脈をこえ、悠久の時の流れを感じました。
そして、今までで一番思い出深いのは、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイから、ドイツのフランクフルトまでのナイトフライト(夜間飛行)でした。
降り注ぐような星の輝きの下で、夜のサウジアラビア半島の砂漠は、漆黒のベルベットのように一面を覆い、そんな中に、あっちにひとつ、こっちにひとつと、大きな町の光が、ダイヤモンドの粒を集めたように光を天に向かって放ち、それは、息を呑むような美しさで、いつかまた、是非見てみたい景色です。