きれいな日本語(使うと気持ちがいい)
レポートを書く時や、セミナーでお話しする時、極力外来語を使わないようにしています。
そう言いながら、初っ端から、「レポート」とか「セミナー」とか外来語を使っているではないかとご指摘を受けるかもしれませんが、これぐらい日本語に定着した言葉はお許し頂くとしても、できるだけ外来語は使わない方針でいます。
それは、やはりできるだけきれいな日本語(もちろん各地の方言も含め)を使いたいからです。
たとえば。港区には多くの華僑の方たちが住んでいて、中でも日本で生まれた方達は、本当にきれいな日本語を使われます。
また、海外生活が長い日本人の方も日本語がきれいだと思います。
つまり、日本に定住している日本人よりも、日本生まれの外国人や海外定住の日本人の方の日本語がきれいで、その原因が外来語をほとんど使わないからだと思っています。
それは、海外でも言えて、ロンドンでの英会話の先生だったユダヤ系のヘレンの英語もきれいでしたし、スウェーデン人の英語もきれいです。
その原因は、英語の第1言語でないため、むしろ英語のなまりがないからだと思います。
日本語に話を戻しますと、なまり以前に、最近の日本語特有の言葉、「なになによろしかったでしょうか」といった言葉とか、「サステーナブル」といった新種の外来語が日本語のリズムを狂わせているように思います。
特に外来語は、以前であれば、たとえば、「思想」とか「観光」といったそれまで日本に概念のなかった言葉は日本語で造語して使っていたと思います。
その努力が今の時代はなくなり、直接外国語を使っていることが多くなっています。
そうすると、たとえば「STGs」のように、地元の国の人でも知らないような言葉が、日本語の中で一人歩きしてしまいます。
もっと、自分の国の言葉を大事にしても良いのではないかと、個人的には思っていて、その結果として、できるだけ外来語は使わないようにしているわけです。
世界では、自分の母国語をしゃべられない人たちもたくさんいます。
それが、なにも気を遣うことなく使える日本であるからこそ、きれいな日本語を心して使うことが大事ではないかと思います。