我が痛恨の時(難関レンジ相場)
たとえば急落した後、元の水準まで反発するといった「往って来い」相場を見るにつけても、私が昔4円幅ぐらいのレンジ相場で物も言えないほど大損した時のことを思い出さずにはいられません。
それまでの半年間は、ぐんぐん上がるトレンド相場で、バイ・アンド・ホールド(買って持ち続ける)してさえいれば儲かるイージーな相場で、実際大儲けしましたが、その相場に馴れていくにつれ、この相場まだまだ続くという確信めいた期待が膨らんでしまったことが、失敗の始まりでした。
そして、半年後、相場は荒っぽい上下動を経た後に、いつのまにかレンジ相場に移っていました。
しかし、自分の頭の中では、依然として上げのトレンド相場が続いていると考えていますから、上がれば買い、思った以上に下がると投げるということを1ヶ月の間に3回繰り返しただけで、ポジションが大きかったこともあって、とんでもない損失になってしまい、完全にギブアップとなりました。
その後、2ヶ月間大人しくペナルティーボックスにいた後、次の3ヶ月間の上昇トレンドで波に乗れ、損失は取り戻しましたが、本当にレンジ相場の怖さを思い知らされた出来事でした。
私は、これまでも何度も、トレンド相場とレンジ相場、そしてその変わり目といった相場つきについて取り上げてきましたが、それは、私自身が今申し上げたような忘れることの出来ない苦い経験をしたためで、決して皆様が同じ轍を踏まないようにと思うからです。
レンジ相場は、はっきり言って、各トレーダーそれぞれが生き延びようと相手を潰すという殺し合いの相場です。
決して、油断せず、細心の注意を払い、丁寧なトレードをする必要があります。