マーケットが飽きる(日頃から推理する)
あるテーマで、ひとつの相場がある期間続くと、マーケットがそのテーマに飽きてくることがあります。
それは、そのテーマから得られる利益が逓減することから起きるのだと思います。
つまり、その相場がまだ若い時は、同じ流れに乗るマーケット参加者も少なく、利益率は大きく儲かりますが、その相場に気づいて流れに乗ろうとするるマーケット参加者が増えるにしたがって、利益率は下がって行きます。
そうなると、相場が思うように動かなくなり、テーマに沿ったニュースや経済指標の結果が出ても、反応が鈍くなります。
そして、時には、既に積み上がったポジションが自律的に反転してしまうことすら起きるようになります。
こうした状況になると、目ざといディーラー(スマートディーラーと呼びます)は、それまでのテーマにマーケットが飽きてきていることに察知し、テーマに沿ったニュースや経済指標の結果にも、逆張り的に攻め始めます。
なぜなら、それまでのテーマに対して順張り的なマーケットポジションがほぼ飽和状態になっているため、この偏ったマーケットポジションをスクイズ(崩す)する方が、儲けのチャンスがあると判断しているからです。
相場が反転すると、後付け的な解説はもっともらしくつくものですが、それはこのポジションが満杯になっていて、自立的に反発するとか、スクイズされているいった実際に起きていることを語っていることはあまりありません。
したがって、マーケットがそのテーマに飽きているかどうかを知ることは、大変重要です。
このことは、ニュースや経済指標の結果に対するマーケットの反応ぶりで、ある程度推し量れるものですから、日頃からマーケットポジションがどうなっているかを推理するクセをつけることが大事なことになります。