ちょうど!、ちょうど!(ボラタイルなマーケット)
現在、米雇用統計が、月間最注目の経済指標になっていますが、その前は、米貿易収支が月間最注目の指標でした。
さらに、さかのぼると、米マネーサプライが注目されていた時もありました。
さて、その米貿易収支が最注目指標だった頃ですが、まず、今のインターバンク・マーケットと違うのは、この発表日のその時間には、世界中のディーラーが自分のディーリングデスクで発表を待ち、そして、ひとたび、発表されると、ブローカー(仲介業者)が、プライスを、たとえば、「ちょうど!、ちょうど!」とか、「ゴマル!、ゴマル!」といった具合に、怒鳴るようにスピーカー越しに伝えてきました。
「ちょうど!、ちょうど!」とは、たとえば、「148.00-149.00!」、「ゴマル!、ゴマル!」とは、たとえば、「148.50-149.50!」という1円スプレッドでした。
そして、時には、「ちょうど!、ちょうど!」は、「148.00-150.00!」と2円スプレッドの時もありました。
こうしたプライスを叩いていかないと相場に乗り遅れてしまうようなボラタイルな(激しい)マーケットでした。
しかし、その後、落ち着いてしまったかと言えば、そんなことはなく、リーマンショックやスイスショックなど、時には、以前よりもっとボラタイルなマーケットが、現実に起きています。
相場には、絶対はありません。
また、いつ何時、もっとボラタイルなマーケットがやってくるかわかりません。
少なくとも、そうしたマーケットは起きるものだと、心構えをしておくことが必要です。