もう少し大人になろうよ(昨今の海外投機筋を見て)
(今朝6:10のメルマガコラムから)
力があれば、相場はどうにでもなると特に若いトレーダーが思いますが、決してそんなことはありません。
過去、いくつもの相場を経験してみると、確かに強引に押し切られた相場も中にはありますが、意外と力づくの相場は、跳ね除けられてしまうことも多いです。
一昨日から昨日に掛けての相場など良い例です。
一昨日のニューヨークで、ドル/円はたたき潰されて急落しました。
そして、昨日は朝からSHTがしつこく下を試しましたが攻めきれず、多少ショートカバー(買戻し)気味になりました。
今度は、ロンドンがたたき潰してきて、また底値圏に下げたものの、底値圏に止まれず買戻しとなりました。
そして今相場をリードしているニューヨークがやってきて、自信満々に思いっきり売り込んで、確かに瞬間安値は更新したものの、結局は売り過ぎてジリ高となっています。
まあ、これから、売ることしか知らないSHTの番ですから、また売ってくるんでしょうが、傍から見ていると、いかに底値が堅いかを、代わる代わる確認しているようなものです。
今の、海外投機筋は、本当に売ることしか考えていませんが、自分たちが、これだけ繰り返し繰り返し、下をやっても堅いということを、冷静に受け止めることができないのかと思わざるを得ません。
確かに、彼らの日米金利差の縮小という論法からすれば、ドルは下がるべきなのでしょうが、ドル/円のフロー(資金の流れ)はむしろ円からドルに向かっていることを、なぜ気づかないのか、あるいは認めようとしないのか、本当に理解に苦しみます。
最近の相場は、ドル/円に限らず、EUR/USDやGBP/USDなどでも言えますが、見たいものだけを見て見たくないものは見ない的な、およそ客観性に欠けた動きを連日しており、このしわ寄せは後々やってくるだろうと見ています。
あえて、マーケットに言いたいのは、「もう少し大人になろうよ」ということです。