収益管理のひとつの考え方(夏休みの宿題みたいなもの)
収益管理の参考になればと思い、お話します。
インターバンクディーラーは、月末が近づくと、自己ポジションは取りたがりません。
それは、月間の収益目標があり、それを既に月中で達成していれば、月の残りはそれを極力減らさないように心掛けるためです。
従って、月末近くに顧客や他の銀行からプライスを求められ、取引が成立しポジションを持ったとしても、即マーケットでカバーしてしまいます。
逆に、月末になっても、トレーディングを続けているディーラーは、月間の収益目標を達成していないと見なされます。
これは、なにも銀行ディーラーのように月という括りでなくても、トレーダーそれぞれに、ある期間を一区切りとしてトレーディングをしているのではないかと思います。
要は、その期間の中での儲け方として、インターバンクディーラーにしても、英米勢にしても、言えることは、期間の前半でできるだけ稼ぎ、期間の後半は流すということが、収益獲得のプレッシャーに自分自身を追い込むことを避ける術だと思います。
そうやって考えますと、収益管理も、小学生の夏休みの宿題と同じようなことが言え、8月31日に溜まった宿題を慌ててこなすよりは、早め早めにこなしていくことが、結局自分自身のためになるということだと思います。