Intervention(為替介入)
昔、為替介入(Intervention、インターベンション)の現場を中央銀行で見る機会がありました。
それは、決して、日銀でもなく、ニューヨーク連銀でもなく、ECBでもBOEでもありませんでしたが、こんな感じなんだなと大変勉強になりました。
それは、ノルウェーの首都オスロにあるノルウェー中銀(Norges Bank、ノルゲスバンク)でのことでした。
表敬訪問したノルウェー中銀のディーリングルームは、こじんまりしていました。訪ねていった時から、どうも緊迫した雰囲気が漂っていましたが、そのうち、ディーラーが集まりチャートに首っ引きになり、なにやら真剣にノルウェー語で議論を始め、そして結論が出たらしく、いっせいに地場の銀行(たぶん)をホットラインで呼び為替介入を実施したもようでした。
一服ついて、マネージャーが、待たせていた私のところにやって来て、待たせてすまなかったと言うので、為替介入をしていたのでしょうと答えたところ、ノルウェー語がわかるのかと言うので、いやいや、それは中央銀行のあの雰囲気はそれしかないじゃないですかという話になり、やけに打ち解けた雰囲気になったことがありました。
今時、さすがのノルウェー中銀でも、こんな外部者に為替介入の一部始終を見せるようなのどかなことはしないと思いますが、中銀サイドから為替介入を見るというとても貴重な経験をしたと思っています。