こんなラッキーなことはない(相場に対する謙虚さ)
相場で、幸運にもたまたま大儲けをしたことが、そう数は多くはありませんが、経験したことがあります。
中でも、ニューヨークにいた頃のエピソードは、今でも忘れられません。
それは、たまたま、上司と二人で、ドル/円のショートをパンパンに持っていた時のことでした。
その時、上値は重くはありましたが、静かなマーケットでした。
ところが、ニューヨーク連銀が突然、ドル/円の売り介入を実施してからは、マーケットは騒然となり、ドル/円はニューヨーククローズ後開いた東京でも下げ続けました。
これにより、上司と私のドル/円ショートのポジションは、その半期の目標を達成するほどの大フェーバー(有利)となりました。
その時、上司が言いました。
「こんなラッキーなことはないから、ポジションを全部利食おう」
これは、私も同感で、早速、すべてのショートポジションを買戻し、利益を確定しました。
その後、この時の上司の「こんなラッキーなことはない」という言葉が、相場で勝っている時には、よく思い出され、利食えてラッキーとばかりに利益を確定するようになりました。
つまり、相場に対して、儲けさせてもらったという感謝の気持ちが、以前にも増して強くなりました。
そのためにも、相場に対する謙虚さは、必要だと思います。