待つ勇気(相場の動く本当のタイミングを知る)
「相場を張る」ということは、一般的に売りなり買いなりのポジションを持つということであることは、もちろん皆さんご存知のとおりです。
しかし、忘れてはならない大事なことは、「いつ相場を張るか」というタイミングです。
正しい相場の方向性については、多くの方が当てていて、その点は自信を持たれて良いかと思いますが、ただし、問題は相場へのエントリーのタイミングが、特に早すぎる場合が多いということです。
つまり、相場はこうなるという強いフィーリングを感じ、たまらず相場に飛びこんでしまうことがよくあるということです。
しかし、同じように思って同じ時期に相場に飛び込む人は決して少なくなく、そのため、マーケットが短期間に売り過ぎあるいは買い過ぎになってしまいがちです。
その挙句、相場は思いのほかアゲンスト(不利)になり、やむなくポジションを切った後、もともと思っていた方向に相場が動き出し、「やっぱり、思っていたとおりだったのに」とほぞをかむことは、決して珍しくありません。
これは、本当の相場のエントリーのタイミングよりも、早く相場に入ってしまっていることを示しています。
また、本当のタイミングより早く入るほうが、遅く入るよりも圧倒的に多いとも言えます。
したがい、相場が動く本当のタイミングを掴むことが大事です。
相場が、トレンド性のある相場になる時に良く見られるのは、日足などの値幅が収束してきたり、いろいろな移動平均線が収斂してきた時が多く、こうしたところを見逃さないことが大事です。
さらに、付け加えますと、値幅が収束し、寄り付きと引け値がほぼ同じ水準で上下にヒゲが出る、いわゆる寄線(よせせん)が前日の日足に出現した時は、要注意です。
要は、はやる気持ちとは裏腹に、動くタイミングは遅れ気味にやってきますので、待つ勇気を持つことが重要になります。