コマセ大作戦(日本連合の戦い方)
(今朝5:12のメルマガコラムから)
コマセとは、魚釣りで使う撒き餌(まきえ)のことで、餌を撒くことで魚をおびき寄せて釣るというものです。
これと同じようなことが、今ドル/円市場で、知らず知らずのうちに、日本の個人投資家層の中で。海外投機筋をおびき寄せて売らせて、パンパンにショートにさせて、反発させるということが起きています。
これは、決して、示し合わせてやっているわけではなく、今の日本の個人投資家層の二重構造が知らず知らずのうちに機能しているためです。
ではまず、日本の個人投資家層の二重構造から説明します。
日本の個人投資家には、大きくは二つあります。
ひとつは、レバレッジを掛けた個人FXで、ちなみに現在、FX会社各社は、各社の顧客のポジションの売買比率や注文情報を公開しています。
そして、どうもこの売買比率と注文情報は、海外投機筋も見ている形跡が最近あります。
その情報により、日本の個人FXがかなり、ロングになっていることを海外勢は見出し、狂ったように売ってきています。
しかし、これがコマセの役割を果たしています。
それは、日本の個人投資家層の二重構造のもう一つの存在があるからです
それは、レバレッジを掛けていない新NISAはじめ投資信託、外国株・外国債券、外貨預金、外貨建て保険での運用で、これが今一大ブームになっており、購入時、主にドルを買います。
その買い方は、下がったら買いという買い下がり方式です。
これは、個人FXのように売買比率も注文情報もありませんので、全くのブラックボックスになっています。
そして、先にも申し上げましたように、海外投機筋は、個人FXの売買比率や注文情報が、本邦勢全体のポジション及び注文状況を表していると誤解して、今個人FXがかなりロングになっているので、これを叩き潰せば、大損切り大会になると踏んで、最近狂ったようにして売ってきています。
しかし、実はブラックボックスになっているレバレッジを掛けない個人の外貨運用があり、海外投機筋は思いっきりこのステルス(見えない)買いオーダーを飲み込んで、ショートパンパンになり、先週金曜日の米雇用統計の時のように、予想外に良い結果に、急騰し即死しています。
このレバレッジありの個人FXがコマセになって海外投機筋をおびきよせ、レバレッジなしのしかもステルスの個人の外貨運用の買いが売りを飲み込み、海外投機筋を売り過ぎにさせて自爆させるということは、なにも示し合わせてやっているわけではありませんが、大きな効果を生んでいます。
今となれば、個人FXの売買比率や注文情報を入手して喜々としていた海外投機筋は墓穴を掘った格好になっています。
この日本の個人投資家層の二重構造は、まだバレてはいないと思いますので、まだ使えるものと思います。
ただし、レバレッジなしの個人の外貨運用は、5円、10円のアゲンスト(不利)でも平気ですので買い下がりでいいですが、レバレッジありの個人FXは到底耐えられませんので、個人FXはあくまでも順張り方式である「売りでも、買いでも、波に乗り、さっさと利食う」ことが大事です。