待てるようになる(トレードの熟練度を上げるために)
(今朝5:14のメルマガコラムから)
昨日発表の米CPIは予想を下回り、マーケットは鬼の首でも取ったかのように、ドル/円を売りまくり、ドル/円は発表前の157.35から155.72まで急落しました。
ところが、FOMCでは、マーケットが期待したような年2回の利下げではなく年1回の利下げを示唆するにとどまり、その後反発し、まさに往って来いになりかけています。
この短絡的な反応に、正直、大人げないもの感じます。
今週は、まだ今日には米PPI、明日には日銀の金融政策決定会合があり、これらを通過しなければ、はっきりとした方向性はでないと見ており、現在静観の構えを変えるつもりはありません。
6月という月は、月を通すと上昇傾向にあると、過去2年の傾向からは言えますが、なにしろ海外勢の病的とも言える米金利下げ期待とドル安期待が相まって、今のところ、6月に入り荒っぽく155円台から157円台を往ったり来たりしているのに過ぎません。
それが、傾向的に上昇を始めるのは、今週の一連の重要指標・イベントが過ぎてからだと見ています。
トレードで大事なことは、なにかと言えば、「待てるようになる」ということです。
いろいろ予測し、これは上げだ下げだと方向性を持ったとしても、重要なのはその動くタイミングがどこでくるかということです。
往々にして、そのタイミングよりも早くマーケットに入ってしまったために返り討ちに遭うことがよくあります。
しかし、タイミングとは、皆が思っているよりも遅くくる傾向があり、それが待たなければ相場のアヤでやられて、スタート点までいきつけずに、終わってしまうことがあります。
ですから、今回についても、この一連の重要指標・イベントが終わるまでは静観としているわけです。
トレードとは、決して場当たり的にやるものではありません。
将棋のように、何手も先を読むような、熟練度が必要です。
その熟練した技を身に着けるための第一歩が「待てるようになる」ということだと思います。