ホワイトナイトの登場(願った瞬間に既に負けている)
もともと、ホワイトナイト(白馬の騎士)は、おとぎ話の中で登場する、主人公を危機的状況から救ってくれる頼もしい存在です。
また、ビジネスの世界でも、M&A(買収・合併)で、買収される企業にとって友好的な第三者(企業)のことを、ホワイトナイトと呼びます。
そして、相場の世界でも、自分の心の中に、ホワイトナイトは存在します。
それは、どういううことかと申しますと、ポジションがアゲンスト(不利)になった時、一発逆転となるようなニュースや経済指標の発表などが出ることを期待することが、ホワイトナイトの登場を願っているということです。
しかし、相場の世界において、ホワイトナイトの登場を願ったその時点で、既に勝負に負けています。
つまり、自分ではどうにもならないところまで追い詰められ、ホワイトナイトの登場という神頼みにすがろうとすること自体が、相場の深みにはまってしまっていることを意味しています。
そこまでアゲンストになる過程で、いくらでもいったん手仕舞って、損失を最小限に留めるチャンスはあったと思います。
しかし、そこで小さな損失を出すことをためらったばかりに、大きな含み損を抱えることになりがちです。
したがって、まずは、自分の相場の見方が間違っていれば、躊躇なくやめることが大事です。
もし追い詰められるような事態に陥り、心の中に、ホワイトナイトの登場を願うようになっていれば、それは手仕舞いのサインと心得て、痛みは伴いますがいったん勇気ある撤退をすることが大切です。