スティック(固執、執着)
スティックと言えば、棒という意味ですが、「固執する」とか「執着する」といった意味もあります。
マーケットでよく使われる言い回しは、「相場の見方にスティックするな」、つまり自分自身が想定した見方に固執するなという時に使われます。
ポジションを持つと、どうしても自分が立てた見方にとらわれがちで、それにステッィクしていると、実際の相場展開が自分の見方と違ってきていても、なかなか相場の現実を許容できず、それがために逃げ遅れてヤケドを負うことになりがちです。
ただし、私自身、自分の相場の見方、あるいは相場観を持つこと自体は、大事だと思っています。
理解しておかなければならないことは、相場は生き物であり、相場を構成するいろいろな要素は常に変化していて、見方を考えた当初とは環境がどんどん変わっていくのがあたりまえのことだということです。
したがって、当初の見方は、常に軌道修正が必要だということです。
スティックするということは、この軌道修正を拒むことであり、拒んでいる限りは、当初の見方と現実の相場展開の間のずれは、時間の経過とともにどんどん広がってしまいます。
このずれを最小限に留めるためには、スティックしないことが大変大事になるわけです。