自立的反発(きっかけがなくても相場は動く)
新聞などでも、相場解説にこの言葉がよく使われますが、確かに相場には自立的に反発することはよくあり、私もこの言葉は、相場の状況をよく把握していて好きな言葉です。
反発には、たとえば売り方に向かって、買い方がカウンターパンチ的に買って押し戻されることもありますが、多くの場合は、自立的に反発していると思います。
つまり、売り方が売りすぎてしまうと、マーケットポジションがショートでパンパンになり、それ以上に下がらなくなり、買戻しが徐々に本格化し、最後にはロスカット的な買いも加わって、反発が加速します。
買いの場合でも、買い方が買いすぎて、マーケットポジションがロングでパンパンになり、上がるに上がれなくなって、ロングポジションを落とす動きが徐々に本格化し、最後にはロスカット的な売りも加わって、反落が加速します。
そういった自立的反発の場合、自滅的に崩れるわけですので、反発のきっかけとなるニュースなり経済指標の発表がある場合もありますが、結構、きっかけらしいきっかけがないままに自立的な反発が起こる場合も多いと言えます。
きっかけになるものがあれば、自立的反発が起きるのもわかりやすいと言えますが、きっかけらしいきっかけがないまま自立的反発をする場合は、「なんだ。なんだ。」と言っている間に反発が進行し逃げ遅れる危険性があります。
きっかけのあるなしに関わらず、気にしておかなければならないことは、マーケットポジションがどちらかに大きく傾いていないかということです。
これを知るのには、上げ相場なら上げ相場をフォローするようなニュースや経済指標が出ても思うように上がらなくなってはいないか、また下げ相場なら下げ相場に都合のいいようなニュースや経済指標が出ても反応しなくなってきてはいないかを 常に気に止めておくよう習慣づけることだと思います。
また、きっかけらしいきっかけがないのに反発をはじめ場合は、「よくわからないのは、逃げるが勝ち」と早めに撤退をすることが、傷を深くしないコツだと思っています。
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