オープンマーケット(為替市場の魅力のひとつ)
ロンドンにいた頃気がついたのですが、雷の音が日本と違うことでした。最初は、自分の聞き間違えかと思いましたが、何度か聞いてみてやっぱり違うなと思いました。
日本の雷は、ゴロゴロと表現されますが、ロンドンの雷は、もっと鋭い音で、いかにも幽霊の出てきそうな古びた館に似合います。
ニューヨークにいた頃は、テレビの天気予報では、トルネード・ウォッチング(竜巻警報)が、結構な頻度で出ていました。
また、冬場、通勤電車を待つ吹きさらしの駅のホームの気温は、零下15℃でした。
シンガポールの高層ビル群の地上部分は、結構ゆったり目に奥に引っ込んでいます。これは、毎日のように降る滝のようなスコールを避けて歩行者が通行できるようにしてあるためです。
世界各地、いろいろな気象環境の中で人々は生活しています。そして、そうした気象条件だけでなくいろいろな環境をバックグラウンドにして、世界中から人々が為替のマーケットにリアルタイムで参加してきています。
それは、現代の発達した通信手段があればこそできることで、これによりひとつのマーケットのテーマに対する世界中からの反応は、時差はあるにしても、ほとんど間をおかずに相場に反映されます。
場所によって人々の発想が違うと見ることもできますが、マーケットの意志として集約され、相場が動いていくのを見ていますと、結局は、人間の考えることは場所を問わず似通っているなと、個人的には感じることが多いです。
株式市場のようなクローズドなマーケットとは違い、世界各地の人々の参加によって相場が動くオープンなマーケットであることも為替市場の魅力のひとつだと思います。