チャートの不思議(宇宙、そして神)
私は、長らくチャートを見てきて、チャートが実際にワーク(機能)することは、よくわかっていましたが、それでは「どうして?」ということは、解明したことはありませんでした。
なぜなら、ディーラーは儲けることが仕事で、チャートの仕組みを解析することが仕事ではないと思っていたからです。
しかし、たとえば、ある日数なり時間なりの終値を平均して時系列に並べた単純な移動平均線にしても、たびたびその移動平均線が、サポートやレジスタンスとなって相場を止めることを身を持って体験すると、本当にチャートというものが持つ神秘を感じずにはいられません。
チャートに、「どうして?」と思うよりも、「そういうものだ」と割り切るものだとは思いつつも、なぜなんだろうという疑問は常に残ります。
そうした時に思うことは、たとえば、海の潮の満ち引きが月の引力によって起きる、つまりあの膨大な海水が月の引力で引き寄せられたり緩んだりするように、天体や宇宙の動きが、人間の営みに少なからず影響し、さらに相場形成にも大きな影響を及ぼしているのではないかということです。
その観点から相場分析をするアストロジーという手法もあります。
ニューヨークにいた頃、あるアストロジーに詳しい人と定期的に食事をし教わっていましたが、面白かったのは、彼が言ったアストロジーに基づく相場見通しと高島易断の気学運勢暦(相場暦)で言っていることが同じ時、本当にそのとおりになることが多かったのには驚きました。
長年トレーディングに携わってきて、信仰心が特別あるわけではない私でも、自分やマーケットに影響する宇宙と、さらに神の存在を感じることがあることは否定できません。