相場を生き抜くコツ(柔軟性)
こんなに長い間、相場と付き合っていても、相場が見えなくなることがあります。
大抵の場合、自分が今までの相場のストーリーに固執していて、あえて新たな相場の可能性を考えていないことから起こるものです。
そういう思考の硬直に気づけば、あえて今までの思考への執着を振り切って、新しい相場の可能性を考えることにしています。
確かに、見方によっては、考えがコロコロ変わるというご指摘を受けるかもしれません。
しかし、もしさらに実際の相場が今までの見方とは異なった動きとなって、実際と見方のズレが大きくなったら、それはすなわち損失を膨らませることを意味しています。
また、見方の修正を怠ることで、収益の機会をも失いかねません。
以前から申し上げておりますが、相場を形成する要素がどんどん変わっていく中で、相場の見方を決め打ちしても仕方がありません。
柔軟に相場の見方を修正することが、相場を生き抜くコツだと思います。
有名ディーラーと呼ばれる人たちを、何人も知っています。
彼らのすごいところは、自分の言ったことにこだわらず、マーケットの流れに対して極めて素直だということです。
自分の見方と実際のマーケットとの間のズレも、最初はほんのわずかなズレに過ぎません。
それを、大きなズレにしてしまうか、わずかなズレで済ませて新しい流れに乗れるかは、それまでの自らの見方に固執するか、あるいは吹っ切って新しい見方を受け入れられるかという、自分自身の柔軟性次第であることを、十分心しておくことが大切です。