アンワィンディング(Unwinding)
ポジションを手仕舞うことを、アンワィンディング(Unwinding)と言います。
ポジションを持てば、それが利食いであろうと損切りであろうと、日常的に、アンワィンディングは行われています。
しかし、1年単位で見て、ポジションのアンワィンディングが大規模に行われる時期が2回あります。
ひとつは、欧米の金融機関・ファンドの中間決算となる6月末を控えた6月後半であり、もうひとつは、同じく欧米の金融機関・ファンドの本決算である11月末あるいは12月末を控えた11月後半から12月初頭の頃です。
この時期は利益確定のために、それまでホールド(保有)していたポジションを反対売買によって手仕舞うことが優先されます。
したがい、この時期の相場を、テクニカルにどうだとか、ファンダメンタルズ的にどうだと見ても、理解しにくい動き方をする時期だとも言えます。
そして、これら年間2回の時期のもうひとつの特徴は、6月後半のアンワィンディングの時期の後にはサマーホリデー、11月後半から12月初頭のアンワィンディングの時期の後にはXマスホリデーというホリデーシーズンが控えていることです。
こうしたホリデーシーズンを前に、欧米のトレーダーが考えることは、新規にポジションメイク(ポジションを取る)することよりも、既存のポジションを手仕舞うことが優先されることは、極めて自然な流れではないかと思われます。
一方、日本のトレーダーにとって、6月後半も、11月後半から12月初頭も、3月決算とか年末年始のような意味のある時期では特段ないため、こうした欧米勢の動きに意表を突かれることが良くありますので、十分注意をしておく必要があります。
このように、相場を年間通して見ていきますと、決算絡み以外にも、結構季節要因よって動いていることが良くありますので、季節要因をよく把握しておくことが大切です。