合わせ切り(ファンドがよくやる手)
ある商品で損失が出た時、利益の出ている他の商品を売って、損失を薄めるということを合わせ切り(あわせぎり)と呼んでいます。
これは、ファンドなどが良く使う手で、この合わせ切りで大きく相場が動いた例は、2008年のリーマンショックでした。
米株価が急落し大きな損失が発生したファンドは、円キャリートレードで大きな利益の出ていたクロス円を叩き売って利益を出し、米株価での損失をクロス円の益出しで薄めようとしたことから、クロス円が大暴落を演ずることとなりました。
ファンドは、いろいろなプロダクツ(投資対象)で運用しているため、このようなオペレーション(操作)を多用しています。
したがって、たとえば、為替でポジションを持つにしても、他のプロダクツの相場状況にも気を配っておかないと、思わぬところから為替市場で大量の売りが出たりして、あおりを食うことになりますので、いろいろな商品を総合して見ておくことが必須となるわけです。
新型コロナウィルス感染拡大懸念からの米株急落に際しても、ショートにしていたEUR/USDを買い戻して合わせ切りをしていたのが顕著な例です。
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