しっかりと割る、しっかりと上抜く(こだわり過ぎるのもいけない)
私は、コメントでよく、「このサポートをしっかり下に割れると」とか、「このレジスタンスをしっかり上に抜けると」という言い方をします。
たぶん、「しっかりと」とは具体的にどういうことなのか、お話してみたいと思います。
要は、サポートにしてもレジスタンスにしても、ピンポイントでその水準で止まることは、時にはありますが、多くの場合は、オーバーシュート(行き過ぎ)をするものです。
このオーバーシュートを持って、サポートなり、レジスタンスなりがブレイクしたと見るのは危険です。
なぜなら、単に、サポートの下にあるロングのロスカットオーダーや、レジスタンスの上にあるショートのロスカットオーダーをつけにいったため、オーバーシュートをしていて、その後戻してしまう可能性が高いからです。
それが、サポートを下回って、あるいはレジスタンスを上回って滞空する時間が長くなると、感覚的には「しっかりと」ということになってきます。
しかし、より「しっかりと」を確認するには、たとえば1時間足であれば、1時間足の実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)がその時間帯が過ぎても、サポートより下回っていたりレジスタンスが上抜けていれば、より確信を持って、「しっかりと」サポートなりレジスタンスをブレイクしていることがわかります。
ただし、トレーディングは、確実性とリスクテイク(リスクをとる)の適度な配合が必要ですので、あまりにも「しっかりと」にこだわり過ぎると、確実性にウェイトを置き過ぎてしまいポジションを持てなくなったり、エントリーが遅れたりしますので、ある程度のアバウトさは必要だと思っています。
まあ、そのあたりが、トレーディングの難しさだと言えます。