阿鼻叫喚(あびきょうかん)
ディーラーの間でロスカットのすさまじさを表現する時に、よく使われる言葉です。
「阿鼻叫喚」とは、「悲惨な状況に陥り、混乱して泣き叫ぶ様子」という意味です。
急騰・急落は、実はロスカットが集中する時に起きるのが一般的です。
たとえば、多くのマーケット参加者が上昇を狙って、ロングにポジションを大きく傾けていて思惑がはずれた時、どんなプライスでもいいから売って、マーケットから出たいと売りが殺到します。
現状レベルに近いプライスで売れればラッキーですが、売れないとなると、次のさらに低いプライス、それがダメならもっと低いプライスで売らないことにはロングは解消出来ず、言ってみれば、プライスの奪い合い状態になります。
この混乱状態が、阿鼻叫喚が聞こえるような相場ということになります。
ディーラーの間では、あまり自分が儲かった話はしません。
それよりも、やられた時のことはよくおもしろおかしく話します。
「いやあ、参ったよ。急にのことだったから、ちょっと投げるのをためらったら、ロスカットの嵐に巻き込まれてしまって、しかも薄いマーケットだったもんだから、プライスは飛ぶは飛ぶはで、もう阿鼻叫喚だったよ。」という具合に、話されることがよくあります。
阿鼻叫喚のマーケットに巻き込まれないためには、その時点のマーケットの状況を出来るだけ把握することと、マズイと思えば躊躇せずに逃げる即断力が必要です。
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