利益に対して謙虚であれ(儲け方)
インターバンクディーラーだった頃、よく他の銀行のディーラー仲間と集まりました。
そのメンバーのひとりでいつも勝っていて、感心するディーラーがいました。
ディーラー仲間の間では、損した話はよくしますが、儲けた話はあまりしません。
しかし、彼は嫌味なく儲けた話をよくしてくれました。
そして、彼の話に一貫していたことは、実に儲けることに謙虚だということでした。
ポジションがフェーバー(自分に有利)になると、もっと儲けようとはせず、どんどん利益を確定していっていました。
つまり、相場観が良く、入るタイミングが絶妙である上に、利が乗れば淡々と利食っていく彼の姿勢が、儲けの蓄積につながっていたのだと思います。
もっと儲けたいと思うのは、自然な気持ちだと思います。
しかし、儲けたいという欲望が強くなり過ぎると、相場が見えなくなります。
また、評価上の利益のピークから現状の利益が目減りすると、どうにか、逃してしまった分の利益を取り戻そうという気持ちが働き、それが返って、悪循環を起すことはよくあります。
自分のもっと儲けたい欲望を抑えて、利益を確定することは、ある意味では損切りより難しいものです。
そこを、さらっとやれるかどうかで、結果が違ってきます。
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