潮時(欲望から達観する)
今回、順張りで儲かったというご感想を多数いただき、大変嬉しく思っています。
しかし、勝って兜の緒を締めよです。
折角儲けた利益を、砂金のように指の間から、サラサラともらさないようにすることは、儲けることより、ずっと難しいものです。
出来るだけ利益を漏らさないようにするためには、まずはもっと儲けたいという熱くなっている欲望を冷ますことが大事です。
それこそ、儲かった利益を元手に旅に出るのも手だと思います。
いずれにせよ、いったん相場から離れて、気持ちを落ち着かせることが大事です。
私の経験から申し上げますと、ドル/円をドカ買いして2カ月間ホールドしていましたが、たまたま発表になった強い米経済指標の結果に相場が急騰した時、全く無欲になり、すべてのロングポジションを利食って、おまけに1億ドルショートにしました。
その1億ドルのショートは、1円ぐらい下がったところで止めて、締めて20円抜きとなり、なんとも言えない満足感に包まれたことがありました。
しかし、相場の方は、買い過ぎとなり、上昇のもともとのスタート点まで急落しました。
儲かる儲からないは、紙一重です。
如何に、煮えたぎる欲望から達観できるかで、結果が大きく違ってくることを、その時、実感しました。
ですから、もっともっと儲けたいという欲望に駆られて、自分を抑えきれなくなることは大変危険です。
物事には、潮時というものがあります。
その潮時を見極められるようになってこそ、トレードの上級者になれます。