出合い値(創意と工夫)
出合い値、あるいは略して出合いとも言いますが、要は、売りと買いが出合った値のことを言います。
昔のボイスブローカー(人間のブローカー)が主流だった時代から、現在の電子ブローキング主流の時代に至るまで、インターバンクではこの出合い値を重要視しています。
現在では時系列的に出合い値がコンピュータに記憶されていて、簡単に何時何分何秒にいくらで出合ったということがわかりますが、昔は録音したものをひっくり返して探す必要がありました。
しかし、昔のディーラーの中には、東京オープンからクローズまでの出合い値をすべて時系列的に記憶しているディーラーもいて、その値動きから相場を読んでいました。
まるで人気ラーメン店で注文をどんどん受けていく職人同様の職人芸だと言えます。
このことから言えることは、昔はなにもかもが未整備だったため、自ら儲かる工夫をしていかざるを得ませんでした。
しかし、その不便さがディーラーの技量を上げていったところがあります。
なんでもそろう今の時代でも、自分なりの創意工夫が、実は儲かるチャンスを作ってくれるのではないかと思います。
つまり、人と同じことをやっていても、飛び抜けた成績を上げることは出来ないと思います。
知恵と工夫は、いつの時代も、必要だと思います。