相場は相場に聞いてみる(相場の段階を知る)
相場に対するマーケットの反応は、最初は疑い深く、だんだんに信じ込み、そして大きな期待へと膨らんでいきます。
しかし、その後、同じ方向に期待するマーケット参加者が増え過ぎて、買い過ぎ売り過ぎの状態になると、その相場にとっていくらフェーバーな(有利な)経済指標や要人発言が出ても、素直に反応しなくなり、むしろ反転してしまうようになります。
これが、一般的な相場のサイクルです。
日頃から注意しておくべきことは、今の相場は、相場のサイクルのどの段階にいるかを確認することです。
たとえば、今の相場の段階が、だんだんにマーケットが信じ込んきているぐらいでは、その相場にアゲンストな(不利な)経済指標や要人発言が出て反転しても、それは一時的で、またもとのトレンドに戻るのが一般的です。
こうした復元力のある相場を、「相場が若い」と呼んでいます。
一方、多くのマーケット参加者が信じて疑わなくなり、ポジション的にもロングかショートに大きく偏ると、相場は素直には動かなくなります。
これは、ひと相場の終わりが近づいている証です。
このように、今の相場がサイクルのどの段階にいるかによって、ポジションの取り方も踏ん張るべき時か、さっさと手仕舞うべき時かが、異なってくるわけです。
今がどの段階にあるかは、相場のテーマのスケールや、マーケットのセンチメント、その相場が始まってからの期間、年間のどの時期か、シカゴIMMなどのポジション状況、経済指標や要人発言に対する感応度、テクニカル、値動きなど総合的に見て判断する必要があります。
それが、「相場は相場に聞いてみる」ということだと思います。