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2026/05/11

ベッセント財務長官来日

4:50現在 ドル/円 156.61レベル

今日から13日水曜まで、ベッセント米財務長官が来日し、高市首相、片山財務相、植田日銀総裁らと会談します。

日経新聞は、投機的な円売りへの対処策や日銀の追加利上げに対する姿勢が議題になると報じています。

昨日のWeekly Reportでも申し上げましたように、連休明けの5月初旬から7月初旬にかけて、例年ドルの需給がタイトになる時期を迎え、2023年や2024年の同時期が典型例ですが、ドル/円は同時期に10円ぐらいの上昇を過去見ています。

と言うことは、先週金曜のニューヨーククローズ156.70が発射台とするならば、単純計算で、この時期に10円上昇するとしたら、7月頭には156.70+10.00=166.70となり、2024年7月2日につけた高値161.95を優に超える上昇になる可能性があります。

当然、この試算は財務省はしているでしょうから、日本政府は円安阻止のためベッセント財務長官にすがる思いで待っていることは、想像に難くないと見ています。

まず、日経新聞がいう「投機的な円売り」は事実と反していると、以前から申し上げています。

大幅なドル高円安が始まった2022年から、2022年と2024年に政府・日銀はドル売り円買いの大規模介入を繰り返し実施したために、基本的に、短期の海外投機筋はドル売りからしか入りませんし、本邦個人投資家層も介入期待から戻り売りかしか入らなくなっています。

確かに、長期トレンドを狙うCTAは、現在円ショートポジションを持っていますが、ゴールデンウィーク中の介入により、円ショートを落とししており、CTAのポジションを反映すると見ている最新の5月5日のシカゴIMMポジションでも、円のネットショートポジションは、61,738枚と、はっきり申し上げてたいしいたことはありません。

それでは、何が円安を引き起こしているかと言えば、日本のドル不足のドル買いという構造問題です。

※日本のドル不足のドル買いとは?
以下のような事情から恒常的に日本ではドル買い圧力が発生しています。
1.実需のドル不足のドル買い 日本は大きく輸入に依存しており、ドル買いが恒常的に発生しています。
さらに、ここにきて、イラン戦争により原油価格が高騰し、原油輸入代金のドル払いは大幅に増えています。
2.個人の外貨運用のドルを中心とした外貨買い 新NISAやオルカンが代表的なものです。
3.デジタル赤字 ネットフリックスのようなサブスクやグーグルなどのサーバーレンタルはドルで米国本社に支払われています。その額は、現在日本の原油輸入総額と並ぶほどになっています。
4.米国への関税支払いなど

この深刻な問題を、投機的な円安と説明して、介入するぞと脅している時点で、事態に対して真正面から立ち向かおうとしていない以上、いくらベッセント財務長官の打ち出の小槌に頼ろうしても無理があります。

いずれにしても、どういうことをベッセント財務長官が言って、次の訪問国である韓国に向かうのか注目しています。

注意しておきたいことは。同氏が日本にわざわざ来られるという印象を残す報道がされていますが、あくまでも、米国の東アジアおける戦略の一環としての日本・韓国訪問だという認識を持つ必要があると思います。

つまり、日本は米国にとって、Only youではなく、one of themであることを理解する必要があります。

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